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小学生向けにLGBT講演をしてきました。

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11月25日(火)高石市の某小学校に行ってきました。

小学校、低学年・中学年・高学年の3つにわけてのLGBTの授業。
緊張しましたー。
1時間目が、高学年(5・6年生)
2時間目が、中学年(3・4年生)
3時間目が、低学年(1・2年生)
でした。

はじはたさん、やなぎの2名で行ってきました。
このまえ、同小学校で、教員研修をして、その流れの中で、今度は子どもたちへ…
という話になったのでした。
すごく積極的に取り組みをしてくださる小学校です。
トランスジェンダーの子は、トイレが使えなくて、我慢したりすることも…
という話をしたら、生徒は入れないようになっていた障害者用トイレをみんなのトイレにさっそく変えてくれた、学校です。
みんなのトイレは1つだけですが、それでもできることを、と積極的にしてくれる姿勢が嬉しいですね。

こちらが最寄り駅。
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(これ以外、またもや写真を撮ってきませんでした。泣 わちゃわちゃしておりまして。)
当日は、あいにくの雨。
「さっそくですが、この写真の中で付き合っている人がいます。誰と誰がカップルでしょうかー?」
というクイズ形式ではじめました。
使った写真は、僕、僕の彼氏、はじはたさん、レズビアンカップルの東小雪さんとひろこさんのもの。
みんな積極的に手をあげてくれます。
「なんで、そう思ったん?」
と理由を聞いてみると…
「なんとなくー」と。
男同士、女同士の答えを発表すると、「えー」っとびっくりした声があがりました。
ついでに、ゲイカップルが、どんな生活をしているのか(汚い自宅の公開です。泣)、なんかを説明しました。
あまりにふつうで面白みがないんですが、まぁ、面白みがないというのが、学びでもあるかな、と。

そのあとは、生物の話へ。
全学年で生物の話は取り入れました。
まだ、好きだとか付き合う、性欲…
そんな話は、わかりにくいので…生物の話にすると身近な話題として興味をもってもらえるかなというのが狙いです。
おもしろい性の話をしたいね、ということで…

カクレクマノミ(ファインディング・ニモで一躍、乱獲されてしまいましたね…・_・;)のお話しをしました。
カクレクマノミは、群の中で一番大きいものが、メス、次に大きいものが、オスになるのです。
あとは、生殖には参加しません。
メスが死んでしまったら、オスがメスになり、その次に大きいのが、オスになるのです。
性転換するお魚です。

他にも…
この時期、美味しくなってきた牡蠣。
ふふふ。
牡蠣は、繁殖期ごとに性別が変わります。
栄養をたくさんとれたら、メスに。そうでなかったらオスになるそう。
おいしいものをたくさん食べられなかった方がオスになるなんて、なんだか気の毒ですねぇ。
ちなみに、僕らが食べている牡蠣はどっちだろ?と思ったら、どうやら、繁殖期ではないので、中間性的なものになっているそうです。

という感じで、生物のふしぎな性のお話しをしました。(1、2年生は、誰と誰が付き合っているでしょうかクイズはしませんでした。)

一番、反応がよかったのが、1・2年生。
「えー、うそー?」とほんとにいい反応をしてくれていました。

そのあとは、じゃぁ、人間はどうなんだろうね?という話。
男と女でスパッとわかれちゃうように思えるけれど、実はそうじゃないんだよ、と説明しました。
ぼくらが、ついついひっかかってしまう、”ふつう”、”あたりまえ”。
子どもたちは、やすやすとそんな常識を飛び越えてしまえて、すごいです。

女の子になりたい男の子。
男の子になりたい女の子。
男の子を好きになる男の子。
女の子を好きになる女の子。
男の子も女の子も好きになる子。
人を好きにならない子。
いろいろあっていいし、どれも、すばらしいことだよ、というメッセージが伝わったでっしょうか。

途中、「男の子で男の子が好きなのは、変なことかな?」
と聞いてみると、「ぜんぜん、いけるよ☆」と言ってくれた子がいました。
いけるって何よ?いけるって?と思いながらも、嬉しかったですね。

僕自身、中学・高校・大学とずっと悩んできたからこそ、小学校のうちに聞いておきたかったメッセージ。
今日、授業をした600人弱の生徒の中にも、必ず、LGBTはいることでしょう。
将来、彼らが、「あー、あのとき、授業を聞いていてよかったなぁ」と思えたらすばらしいことですよね。
「ゲイの人に直接、会ったことがある。案外ふつうの格好をしていた。堂々と自分の話をしていた」
大して記憶に残っていなくても、それだけで、救われるものです。
LGBTじゃない生徒だって、「知らないうちに傷つけているところだった」と気付いてくれるかも知れません。
あるいは、ありがたみさえ感じず、すくすく育ってくれるのが一番よいのかもしれません。

何年後にその効果が出てくるかわからないからこそ、僕らは一生懸命にできることをやるしかないんですよね。

1年生・2年生への授業ができたこともすごく画期的でした。
小学生向けの講演は、保護者の方から、「早すぎる!」という苦情なんかも出てくることが多いですが、
ぜひそういう保護者の方に、見に来てほしいですね。
いろんな勘違いがあるのだと思います。
でも…
「自分の子どもがもしLGBTだったら。」
あるいは、
「自分の子どもが、他人を知らず知らずのうちに傷つけているかもしれない。」
そんな可能性を考えたら、こういった授業の価値をわかっていただけるのではないかな、と思います。
今回も、雨の中、保護者の方が1名見に来られていましたが、
「親がこういうのを見てほしいよね!」
と終わったあとにおっしゃっていました、ほんとそう。

大体の性的マイノリティーの親が、異性愛者で性的マジョリティー。
親の影響は大きいので、親にも聞いてもらえるような機会を作りたいですね。

少しずつ先生方も、できることをしてくれています。
学級通信で、今日のこと書いてもいいですか?と言って頂いたりね…
そういう先生の一つ一つの小さな行動が、親を変えていくのだと思います。
LGBTの取り組みは、目に見えない成果しか出ません。
でも、だからこそ、やらなきゃならないんですよね。

高学年のみならず、低学年への取り組みは、先進的だと思います。
今回も、マツコ・デラックスさんや、はるな愛さんの知名度は、抜群に高かったし、オカマやホモという言葉を知っている低学年の子もたくさんいます。
早すぎることなんてないな、と実感した1日でした。
低学年への多様な性の授業。
この流れをいろんなところへは派生させていきたいですね!

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